婚
結婚・結納について
結納用語辞典
あ
受書:うけしょ
受書とは結納品を受け取った印として渡す「領収書」のようなものです。
関東式の結納では双方が受書を用意しますが、結納返しをしない関西式では女性側のみ受書を用意します。
書き方は下の「受書の書き方」を参照してください。
※先方の目録内容が事前にわからない場合や、先方が受書を準備しているかわからない場合はこちらを用意します。
関東式、関西式、共通です。
受書
御茂久録の通り 幾久敷御芽出度受納致しました
(おんもくろくのとおり いくひさしく おめでたく じゅのういたしました) ※目録の通りに結納品をお受け取りしました。の意。
令和◯年◯月吉日 ※日付は「吉日」とするのが一般的です。
受書を渡す側のお名前
受書を受け取る側のお名前
※関西式の結納ではこちらを用意します。
御受
一、御結納 壱式 ※目録内容が事前にわかっている場合は、結納品をすべて箇条書きにします。
右之品幾久敷芽出度受納致しました
(みぎのしな いくひさしく めでたく じゅのういたしました) ※右に書き記した結納品をお受け取りしました。の意。
令和◯年◯月吉日 ※日付は「吉日」とするのが一般的です。
受け書を渡す側のお名前
受け書を受け取る側のお名前
御知家:おちゃ
九州地方の結納品のひとつでお茶のことです。お茶の木は種から育てるもので、育った木を移植してもなかなか根付かないことから、「離縁しないよう に」という意味があります。九州では結納のことを「お茶」といい、結納を納めることを「お茶が入った」と表現することがあります。
御帯料:おんおびりょう
結納金のことです。主に東日本で使われる名称です。地域によって「帯地料(おびじりょう)」「小袖料(こそでりょう)」などといいます。
御樽料:おんたるりょう
清酒料のことです。もともとは祝い酒を入れた柳樽を贈っていましたが、現在では「御樽料」として現金を包む方が多いようです。地域によって「家内喜多留料(やなぎだるりょう)」「清酒料(せいしゅりょう)」などといいます。
御袴料:おはかまりょう
結納返し金のことです。御帯料の1割~半額返しが多いようです。
か
家慶鯛、賀慶鯛:かけだい
九州地方の結納品で生鯛の雄雌一対で贈られます。「めでたい」という意味があります。 鯛の代わりに勝男節(かつおぶし)を贈る方もいます。
家族書:かぞくしょ
同居する家族の続柄、氏名を記入し、結納の後両家で取り交わします。
お互いの家族を紹介するための証書です。
書き方は下の「家族書の書き方」を参照してください。
祖父母と同居している場合は祖父母の名前から書きます。
両親を書き、兄弟は上から順番に書きます。
兄弟の家族と同居している場合は、その兄弟の次に配偶者や子供の名前を書き、本人は一番最後に書きます。
別居している家族や親族は、親族書に書き記します。
勝男節:かつおぶし
かつお節のことです。鰹の背節と腹節を一対で贈ります。「勝男節」や「勝男武士」といった当て字をし、男らしさの象徴とされています。
関西では「松魚料(まつおりょう)」として現金を包むことが多いようです。
金包:きんぽう
結納金のことです。
「御帯料(おんおびりょう)」「小袖料(こそでりょう)」など、名称は地域によって異なります。
小袖料:こそでりょう
結納金のことです。主に西日本で使われる名称です。
地域によって「御帯料(おんおびりょう)」「帯地料(おびじりょう) 」などといいます。
子生婦:こんぶ
繁殖力に優れた昆布は子孫繁栄を意味します。「喜ぶ」にも通じる縁起物です。
板昆布を3枚包みます。
さ
赤口:しゃっく
一日のほとんどが凶。
ただし、正午は吉なので、祝事は正午をはさむと良いでしょう。
酒肴料:しゅこうりょう
清酒料・肴料のことです。
もともとは祝い酒や鯛などのめでたい食材を贈っていたのですが、現在では現金を包む方が多くなりました。
新参状:しんざんじょう
宮城県の結納で女性側から男性側へ「お嫁に参ります」という内容をしたためた証書です。
親族書:しんぞくしょ
祖父母、伯父伯母など、3親等までの親族を記入し、結納の後両家で取り交わします。
続柄は、たとえば父母の兄にあたる場合は「伯父」、弟にあたる場合は「叔父」と記入し、同様に父母の姉にあたる場合は「伯母」、妹にあたる場合は「叔母」と記入します。
書き方は下の「親族書の書き方」を参照してください。
父方の親族、母方の親族をわかりやすく記載します。
その家の世帯主を筆頭に書き、血縁者の名前の上に続柄を書きます。
住所は書かなくても構いませんが、今後お付き合いしていく上で書くことをお勧めします。
寿恵広:すえひろ
純白の扇。
純潔無垢の象徴であり、これから末広がりに幸せが広がっていくことを願う縁起物です。
結納品には欠かせない一品です。
寿留女:するめ
スルメのことです。
スルメは日持ちすることから、末長い縁が続くように、という意味が込められています。
3枚、5枚、7枚といった奇数枚を包みます。
清酒料:せいしゅりょう
もともとは祝い酒を贈っていたものです。現在では現金を包む方が多くなりました。
地域によって「家内喜多留(やなぎだる)」「御樽料(おんたるりょう)」などといいます。
先勝:せんしょう
早めに事を行うと良い日。
祝事は午前中に行いましょう。
先負:せんぶ
事を行うのは遅い方が良い日。
祝事は正午を過ぎてから始めましょう。
た
大安:たいあん
一日中、何事も穏やかに進む日。
結納や結婚に最適な吉日です。
高砂(人形):たかさご(にんぎょう)
老夫婦の人形です。夫婦共に長寿を願い尉(じょう)と姥(うば)を一緒に飾ります。
多喜茶:たきちゃ
新潟県の上・中越エリアの結納品のひとつでお茶のことです。
お茶の木は種から育てるもので、育った木を移植してもなかなか根付かないことから、「離縁しないように」という意味があります。
友白髪:ともしらが
麻糸を束ねたものです。夫婦共に白髪になるまで添い遂げましょうという意味があります。
友引:ともびき
勝負がつかない日。
友を引くという意味から慶事には良い日ですが、朝夕は吉、正午は凶なので、祝事を行うなら正午を避けましょう。
な
荷入れ:にいれ
女性側が新居へ家財道具等を運び入れることをいいます。
婚礼用に飾り付けしたトラックに荷物を乗せて挙式の2~3週間前の吉日の午前中に行います。
地域によって「荷出し」「荷物納め」「道具入れ」などと呼び方が違います。
ただの引っ越しではなく婚礼の儀式という意味合いを強く含んでいます。
熨斗(長熨斗):のし(ながのし)
熨斗はもともと鮑を薄く切って伸ばして乾燥させた熨斗鮑のことです。
鮑は不老長寿の象徴でもあり、古来より祝事や慶事に供えられてきました。結納品には欠かせない一品です。
は
八木料:はちもくりょう
目録や家族書等を毛筆やペンで執筆することです。
筆耕:ひっこう
島根県の風習です。もともと米を入れた巾着を贈っていた風習を現在では米料をして現金を贈るようになったものです。
百飛喜:ひゃっぴき
山口県の風習で僅かなお金を包んだ名刺代わりのものです。
仏壇参り:ぶつだんまいり
北陸(富山県・石川県・福井県)の習慣で挙式の前に行う儀式のことです。
新郎の家族として迎え入れられることをご先祖に報告し、仏壇にお参りをします。
仏滅:ぶつめつ
一日を通して凶の日。祝事を行うのは避けた方が良いでしょう。
片木:へぎ
白木の台のことです。片木の上に目録や結納飾りを飾ります。
ま
松魚料:まつおりょう
かつお節のことです。鰹の背節と腹節を一対で贈ります。
「勝男節」や「勝男武士」といった当て字で、男らしさの象徴とされています。
「まつうおりょう」「しょうぎょりょう」などと読む地域もあります。
毛氈:もうせん
フェルト生地の敷物。赤い「緋毛氈」が一般的です。
結納飾りの下に敷くと、結納品が引き立ちます。
昔は結納を受ける側が毛氈を用意して待っていましたが、最近では結納を贈る側が結納品とともに持参するのが一般的です。
目録:もくろく
目録とは結納品に必ず用意されている、いわば「納品書」のようなものです。
全ての結納品を箇条書きにして結納品とともに贈ります。
書き方は下の「目録の書き方」を参照してください。
「 目録
一、熨斗 一連
一、寿恵広 一封
一、帯料 一封
一、清酒料 一封
一、松魚料 一封
※贈る品目を書き記します。
右之通り幾久敷芽出度御受納下さい
(みぎのとおり いく ひさしく めでたく ごじゅのうください) ※右に書き記した品々をお納めいたします。お受け取りください。の意。
令和◯年◯月吉日 ※日付は「吉日」とするのが一般的です。
贈る側のお名前
受け取る側のお名前
貰受状:もらいうけじょう
宮城県の結納で男性側から女性側へ「お嫁さんにいただきます」という内容をしたためた証書です。
や
家内喜多留:やなぎだる
清酒のことです。酒二升を贈りますが、現在では「家内喜多留料」として現金を包むことが多いようです。
「家内来る」や「喜びが多く家の中に留まる」という意味があります。
「清酒料(せいしゅりょう)」「御樽料(おんたるりょう)」と書く地域もあります。
結美和:ゆびわ
指輪のことです。結納品に婚約指輪を添えます。
ら
六輝六曜:ろっきろくよう
六輝六曜(ろっきろくよう)とは、古代中国の陰陽五行説に基づいた、吉凶の基準となる6つの日のことです。
最近は大安にこだわらず、仏滅でなければよいとされる方もいらっしゃいます。
- 【大安(たいあん)】・・・◎ 一日中、何事も穏やかに進む日。
結納や結婚に最適な吉日です。 - 【友引(ともびき)】・・・〇 勝負がつかない日。
友を引くという意味から慶事には良い日ですが、朝夕は吉、正午は凶なので、祝事を行うなら正午を避けましょう。 - 【先勝(せんしょう)】・・・〇 早めに事を行うと良い日。
祝事は午前中に行いましょう。 - 【先負(せんぶ)】・・・〇 事を行うのは遅い方が良い日。
祝事は正午を過ぎてから始めましょう。 - 【赤口(しゃっく)】・・・△ 一日のほとんどが凶。
ただし、正午は吉なので、祝事は正午をはさむと良いでしょう。 - 【仏滅(ぶつめつ)】・・・× 一日を通して凶の日。
祝事を行うのは避けた方が良いでしょう。